
(この記事は2021.1.17に公開されました)

「タクシーに転職して後悔しないか心配」
「実際にタクシードライバーをやっている人の本音が知りたい」
目次
- 1 この記事を読むと分かること
- 2 この記事の信頼性
- 3 タクシーに転職して後悔していること
- 4 タクシーは仕事の幅が限られていて後悔している(毎日が同じ繰り返し)
- 5 タクシー運転手から管理職を目指しても、給料が上がらないから後悔している
- 6 タクシー運転手は一日欠勤すると収入が大打撃をうけるから後悔している
- 7 コロナの影響で収入が減って後悔している
- 8 タクシー運転手の仕事が、この先自動運転によって奪われる可能性がでてきた
- 9 違反や事故で仕事が続けられなくなることがあり後悔している
- 10 それでもタクシーに転職して良かった
- 11 タクシー運転手が向いている人とは?
- 12 タクシー運転手についてもっと知りたい人へ
この記事を読むと分かること
- タクシー転職を経験した人が、タクシー運転手になって後悔していることが分かる。
この記事の信頼性

この記事を書いているわたしは、タクシーに転職して5年目で、現在もタクシー運転手として働いています。
タクシー運転手として働いてきたこれまでの5年間、コロナを含めいろいろなことを経験してきました。
この記事では、わたしがタクシー運転手になって後悔していることを本音でお伝えします。
タクシー転職を考えているかたの参考になれば嬉しいです。
タクシーに転職して後悔していること

- 仕事の幅が限られている(毎日が同じ繰り返し)
- タクシー運転手から管理職を目指しても、給料が上がらない
- タクシー運転手は一日欠勤すると収入が大打撃をうける
- コロナの影響で収入が減った
- タクシー運転手の仕事が、この先自動運転によって奪われる可能性がでてきた
- 違反や事故で仕事が続けられなくなることがある
わたしはタクシー転職ブログを運営していますが、タクシーに転職しても続かなければ意味がないと考えています。
これからタクシーへの転職をお考えのかたには、タクシー運転手がどのようなものかをしっかり理解して頂いたうえで、転職を決めていただきたいです。
わたしがタクシー運転手になって後悔していることを包み隠さず説明していきますね。

タクシーは仕事の幅が限られていて後悔している(毎日が同じ繰り返し)

タクシー運転手の仕事とは、お客さまを目的地までお送りして料金をいただく仕事です。
タクシー送迎にはいろいろな種類がありますが、お客さまを目的地までお送るするという基本的なことは変わりません。
タクシー運転手は仕事の幅が限られています。
新人のころは、ドキドキ、ワクワクの毎日でしたが、2~3年くらいたったころから、タクシー運転手の仕事が良くも悪くも同じ繰り返しだなぁと感じるようになりました。
タクシー運転手の給料は歩合制が基本で、営業法を工夫することで収入を上げていく喜びはもちろんあります。ですが、長い期間タクシー運転手をやっていると、収入じたいは大きくあがることも、大きく下がることもない。よく言えば安定ですが、悪くいえばマンネリ化はしてきていますね。
だからタクシー運転手をやりながらブログを始めた
コロナをきっかけに、タクシーでの収入が下がりブログを始めました。
タクシー運転手の給料は歩合制でやればやっただけ給料がもらえるわけですが、限界もあります。
タクシー運転手で年収1000万の人なんてまずいないでしょう。限られた時間内で、メーターという料金換算法、雇われのタクシー運転手は歩合率によってさらに給料が絞られることを考えると、おのずと限界値がみえてきますね。
タクシー運転手の仕事内容についても、タクシーという決められたフォーマット上での仕事なので、仕事の幅が限られています。
コロナで収入が下がりブログを副業としてやっていきたいと思ったのがきっかけです。
ブログを始めてwebマーケティングという新しい視野をもてたおかげで、タクシー運転手の幅の狭さを知ることができました。
誤解のないように伝えておきたいのは、わたしはタクシーの仕事は大好きです。
タクシーに転職して良かったと思うことはこちらの記事で詳しく解説しています。
タクシー運転手から管理職を目指しても、給料が上がらないから後悔している

わたしは現在はタクシー運転手として勤務していますが、いぜん1年くらい内勤の仕事をやっていました。
タクシー会社の面接を受けたときに管理職のお誘いを受け、タクシードライバーを2年間くらい経験したのち、管理職になるために内勤に変わることに。
内勤というのは、タクシー会社内でタクシー運行にかんする事務仕事、配車の対応などを行います。
内勤をやっていると、苦情や事故の対応や、ドライバーの納金額の計算、ドライバーへの点呼を行わなければなりません。
苦情や事故の対応や、ドライバーの愚痴などを聞くストレス、出勤ドライバーとと退勤ドライバーが入れ替わるピーク時を限られた人員でさばかなければならない忙しさに、日に日にストレスが増していきました。
とどめとなったのは、しょうらい係長や課長といった役職についたとしても、給料がドライバーよりも安いということ。
管理職になったときの給料については、ここではわたしが働いているタクシー会社のことなので、参考までにきいていただきたいとは思います。
わたしが働いているタクシー会社のトップの方針は、「お金を生まない管理職の給料を上げる必要はない」です。
この方針をきいたとき、管理職候補を降りてタクシー運転手に戻ることを決意しました。
タクシー運転手は一日欠勤すると収入が大打撃をうけるから後悔している

タクシー運転手の給料は、基本的には歩合制です。
歩合制とは、タクシー営業での売上に応じて給料が決まる給料制です。
歩合給=売上×歩合率
となります。
タクシー会社によっては、一部歩合制といって歩合給に固定給が足される給料制をさいようしているところもありますが、タクシー営業での売上が給料に反映されるという点では変わりはありません。
一日欠勤してしまうと、その日の売上はゼロ。そのまま月の給料が下がることになります。
わたしが働いているタクシー会社では欠勤した日に有給をあてこむことができますが、有給を付けたとしても一日5000円の売上がつくていど。
タクシーで給料を下げないためには、休まないようにして出勤予定日をフルで出勤する。そのために体調管理が必要なのですね。
わたしは、一昨年(2019)の年末にインフルエンザにかかってしまい、ほんらいは一年で最も稼ぐことができる12月の給料が大きく下がってしまった苦い経験があります。
コロナの影響で収入が減って後悔している

コロナによる外出自粛があった去年2020年の4月から6月の期間、わたしの収入はコロナ以前に比べて4割減りました。
7月以降はお客さまが少し戻ってきて収入も回復しましたが、コロナ前には程とおいのが現状。この記事を書いている2021年1月も緊急事態宣言でまたお客さまは激減しています。
休業補償について
タクシー業界ではコロナ自粛中、タクシーの出庫を停止するタクシー会社が出てきています。
タクシー会社が休業する理由については、大きくわけて二つあります。
- 稼働台数を減らすことで、一台当たりの売上が下がらないようにする(会社の損失を減らす)
- 稼働台数を減らすことで、需給バランスを保ちタクシーの売上を維持させる(ドライバーの生活を守る)
全てのタクシーを停止するのか、一部のタクシーを停止にするのかは、タクシー会社によって異なります。
わたしが働いているタクシー会社では、一部を停止していますが、休業中の給料については補償されます。
休業補償があるとはいえ、わたしのタクシー会社での補償額は、コロナ前10~12月の平均給与の6割なので、収入が下がってしまいます。
タクシー運転手は時給換算すると最賃割れすることがある
コロナ期間中に直面したことは、タクシー運転手の給料を自給換算すると最低賃金額を下回ることがあるということ。
もっとも、労働基準法違反となってしまうため、表面上は最賃割れはしていません。
どういうことかというと、ざっくりと言うとわたしが働いているタクシー会社では、ハンドル時間(タクシーが動いている時間)に対して最低賃金で計算した時給が支払われるということです。
わたしの実感では、10時間の乗務で半分くらいの5時間ていどハンドル時間になっています。ざっくりとした説明ですが分かり易いと思うので数式にしてみますね。
ハンドル時間=乗務時間-停車時間(信号待ちや待機時間、休憩時間など)
仮に、最低賃金が900円でハンドル時間が5時間だったとすると。
900円(最低賃金)×5h(ハンドル時間)=4500円(日給)
10時間働いた日の日給が、4500円になってしまう可能性があるのです。
とはいえ、すべての乗務日が最低賃金での計算になるわけではありません。
2021年の1月は、最低賃金での計算になった日は1日だけです。
一日の売上額が足切り(ノルマのようなもの)の金額を切った日に、この最低賃金での計算になるので、足切りの金額以上売上があれば通常どおりの歩合給です。
売上があげれない日に歩合給にすると給料がものすごく下がってしまう恐れがあるため、救済措置として最低賃金での給料換算があります。
タクシー運転手の仕事が、この先自動運転によって奪われる可能性がでてきた

自動運転によってタクシー運転手の仕事が奪われる可能性については、2年ほど前から同じ会社のドライバーの間でも話題にあがるようになりました。
内閣府のホームページでは、AIなどの技術革新によって、既存の労働力がAIに代替されていくことが公開されています。(第4次産業革命)
AIによって奪われてしまう職業は、サービス業や工場勤務などいろいろ言われていますが、タクシー運転手も含まれています。
ではタクシー運転手の仕事はいつなくなるのでしょうか?
これも諸説あり正確なことはまだ分かりません。
あくまでもわたしの個人的な見解ですが、自動運転によってタクシー運転手の仕事がなくなるまでには7~10年くらいはかかると思っています。
自動運転技術がタクシー運転手が行っている仕事内容とまったく同じようなことを行うためには、つぎのような課題があります。
- 泥酔者や認知症の乗客の予想困難な行動に対する対応ができるか
- 予約客の自宅が極端に細い生活道路だったときに、事故らずに自宅前につけれるか
- 周りの交通や歩行者が予想外の動きをしたときの防衛運転
- 足が不自由な乗客や、車いす乗車への対応
タクシー運転手の仕事は、お客さまが乗ってきて目的地まで送り届けるだけの仕事だと思われているかもしれませんが、実際にはタクシー運転手の仕事はそれほど単純ではありません。

違反や事故で仕事が続けられなくなることがあり後悔している

タクシー運転手の仕事は、タクシーと2種免許がないと働くことができません。
タクシー運転手は、一回の乗務で少なくても10時間以上は走ります。走る時間が長いと違反や事故のリスクが高くなることは言うまでもありません。
もっとも、安全への高い意識を持ち安全運転を行うことで違反や事故は防ぐことができます。
違反が重なると免停になり、免停期間は働くことができません。
事故を起こすと、軽微な事故であってもその日の営業は基本的にはストップ。
重大事故を起こしたり、短い期間で事故を繰り返すとクビになってしまう可能性もあります。
それでもタクシーに転職して良かった

これまでご説明してきたとおり、わたしはタクシー運転手になって後悔していることがあります。
それでも全体としては、タクシーに転職して良かったと感じています。
どのような職業でも、プラス面とマイナス面がありますが、わたしの場合はマイナス面をプラス面が上回っているというかんじでしょうか。
わたしがタクシーに転職して良かったことはつぎのとおりです。
- タクシーの仕事じたいは楽しい
- お客さまに「ありがとう」と言ってもらえてうれしい
- 仕事のストレス(売上げのストレス以外)が少ない
- 休みに仕事のことを考えなくていい
- 人間関係を気にしなくていい
- コロナで収入が減っても、なんとか生活ができている
タクシー運転手が向いている人とは?

ここまでタクシー運転手に転職して後悔していることを書いてきましたが、まえの項を見ていただければ分かるように、タクシー運転手に転職して良かったこともたくさんあります。
つぎのような人にはタクシー転職をおすすめします。
- 人が好きで車の運転が好きな人
- 月に20~35万くらい稼げればいい人
- とにかくいま職に就きたい人
- 将来的に副業や独立を目指している人
人が好きで車の運転が好きな人
わたしは、接客と車の運転が好きなこともありタクシーに転職しました。
売上のストレスや、違反や事故へのプレッシャーなど感じてはいますが、タクシー運転手という仕事じたいは楽しいです。
人と接することが好きで車の運転が好きな人には、タクシー運転手の仕事は続けやすいかと。
月に20~35万くらい稼げればいい人
コロナになってから、タクシー運転手の給料が下がっています。
いぜんは、月収40万以上稼いでいるドライバーは、わたしのタクシー会社でもゴロゴロいましたがいまはほんの一握りです。
とはいえ、稼ぎやすいタクシー会社や休業補償があるタクシー会社を選べば、月20~35万くらいであれば難しくはないでしょう。
とにかくいま職に就きたい人
コロナの影響で、潰れてしまう会社やお店が増えてきており、失業者が増え続けています。
職を失い再就職先が見つからずに苦労している人も多いとおもいますが、タクシーは人材不足が続いているため、採用を続けているタクシー会社があります。
生きていくための選択肢として、タクシーへの転職の道もあることを知って頂きたいです。
将来的に副業や独立を目指している人
タクシー運転手のしごとは現場仕事のため、休みに仕事を持ちかえることはまずありません。休日に仕事のことを考える必要もほとんどないです。
タクシー運転手には隔日勤務という勤務形態があり、隔日勤務で働けば普通のサラリーマンよりも多くの自由な時間を手に入れることができます。
ざっくりと隔日勤務について説明すると、隔日勤務は労働時間が20時間ていどと長いかわりに勤務日の翌日は明け休みになります。
明け休みのほかにも、公休があり一ヶ月のうちで休みが半分以上あります。
労働時間が長く生活が不規則になるため体への負担がありますが、休日が多いメリットがあります。
将来的に独立したい人や、副業をしたい人にとって、タクシー運転手は自由な時間が確保しやすいためおすすめです。
注意点としては、副業を認ていないタクシー会社で働いていて副業が会社にばれるとクビになることがあります。
副業をやりながらタクシー運転手をやりたい人は、入社するまえにタクシー会社に確認しましょう。
タクシー運転手についてもっと知りたい人へ

現在タクシー運転手は、コロナの影響で収入が厳しくなってはいますが、それでもまったく稼げないわけではありません。
わたし自身もタクシーに転職して後悔したことがありますが、それ以上に魅力的な面がこの仕事にはたくさんあります。
この記事をここまで読んでいただいて、もしもあなたがタクシー運転手の仕事に対して前向きにとらえることができていたなら次のステップに進んでみましょう。
まずはタクシー運転手についてもっと知ることをおすすめします。
こちらの記事ではタクシー転職を成功させるために必要なことを詳しく解説しています。ぜひ読んでみてください。
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