待遇と環境

タクシードライバーに定年はあるの?年齢制限の実情は?

投稿日:2021年10月5日 更新日:

(この記事は、2021.10.9に公開されました。)

タクシー業界へ転職を考えている人
タクシー業界へ転職を考えている人

「タクシードライバーって、定年はあるの?」
「高齢のドライバーが多そうだけど、何歳まで働けるのかな?」
「タクシードライバーに転職するとき、年齢制限はある?」


本記事では、上記のようなお悩みを解決していきます。



結論からいうと、定年があるタクシー会社がほとんどです。

ただし、法律上はタクシードライバーの定年について定められておらず、定年後も委託・契約社員として働けるタクシー会社が多くなっています。

詳しくは、本文のほうで解説しています。

✔️ この記事を読むと分かること

  • タクシードライバーには定年があるのかどうか
  • 高齢ドライバーの働き方について
  • タクシードライバーに転職する際の年齢制限について

✔️ 著者のプロフィール

Twitterアカウント(@shota_thanks)

この記事を書いているわたしは、タクシー業界歴5年の現役ドライバーです。

この記事では、タクシー業界に身を置くわたしが、タクシードライバーの定年事情について解説しています。

タクシードライバーに定年はあるの?

タクシードライバーに定年を設けているタクシー会社がほとんどです。

ただし、法律上はタクシードライバーの定年について定められておらず、定年後も委託・契約社員として働けるタクシー会社が多いのが実情。

国土交通省の調べによると、65歳以上の男性タクシードライバーの割合(平成26年)は、全体の22.4%を占めています。

実際にタクシードライバーは何歳まで働けるのかについて、これから解説していきます。

タクシードライバーは何歳まで働ける?

結論からいうと、大手タクシー会社では最長で75歳まで、中小タクシー会社では80歳代までが限度です。

東京都のタクシー大手4社の定年と、再雇用された場合いつまで働けるかを調べてみました。

タクシー会社定年委託・契約
大和自動車交通 60歳 75歳
日本交通65歳 68歳
帝都自働車交通65歳 73歳
国際自動車65歳 1年契約で延長可

タクシー業界では選択定年制が主流になっています。

選択定年制とは?

選択定年制とは、健康面や運転面に問題がないなどの条件を満たしていれば、定年後も契約社員として再雇用される制度のこと。契約期間は1年ごとのタクシー会社が多いようです。

しょうた
しょうた

タクシー業界では選択定年制が浸透しており、定年後も働くかどうかドライバーが選択できます。

75歳以上のタクシードライバーがいる理由

中小タクシー会社では、運転経歴をみて長い期間無事故・無違反の優良ドライバーに限り、80歳を過ぎても雇うことがあります。

ちなみに個人タクシーについては、平成14年2月以降に開業した人は、75歳が定年です。

平成14年2月以前に個人タクシーとして開業していれば、定年はありません。

要するに、タクシードライバーは何歳まで働けるかというと、次のようになります。

まとめ
  • 大手タクシー会社は、75歳までが働ける限度
  • 中小タクシー会社は、優良ドライバーに限り、80歳過ぎても雇用されることがある
  • 個人タクシーの定年は原則75歳

タクシードライバーは年齢制限が緩い

タクシードライバーは、他の職業と比べて年齢制限が緩いです。

年齢制限が緩い理由のとして、タクシー業界は慢性的な人材不足で、人材を広く求めていることが挙げられます。

実際にタクシードライバーの求人をみると、60代以上でも応募できることがほとんど。

参考までに、タクシードライバーと全労働者の平均年齢を比較してみました。

平均年齢
タクシードライバー(男性)60歳
全労働者43歳

参考資料:全国ハイヤー・タクシー連合会/厚生労働省

タクシードライバーは全労働者と比べて平均年齢が約17歳も若いことが分かりますね。

タクシードライバーは、運転以外に体を使うことが少なく、年齢関係なく働ける仕事です。

平均年齢が60歳と高いところから、ある程度歳を重ねてからタクシードライバーになる人も多そうですね。

タクシードライバーは何歳からなる人が多いのか、次の項でご説明します。

何歳からタクシードライバーになる人が多いのか?

タクシードライバーになる年齢は人それぞれですが、全国ハイヤー・タクシー連合会の統計結果を見ると、47歳くらいが多いと推測できます。

47歳でタクシードライバーになる人が多いと推測したのは、次の計算式からです。

56.8歳(平均年齢)−9.3歳(平均勤続年数)=47歳(タクシードライバーになった年齢)



実際にタクシー業界に身を置くわたしからすると、47歳は「なるほど」と思えます。

体感ですが、わたしが働いているタクシー会社では、40〜50代で入社する方が多いです。

50代で入社して、60歳を過ぎてもドライバーをやってる方も周りには沢山います。

タクシードライバーは、体力はいりますが力を使う仕事ではないので、体調管理ができていれば、60歳過ぎても続けていける仕事です。

知っておきたい年齢と事故の関係

タクシードライバーは、高齢になると事故のリスクが高まります。

歳をとると身体機能が低下し、安全運転に必要な下記の機能が低下するからです。

  • 動体視力
  • 体力や筋力
  • 判断力



タクシードライバーの事故件数(令和2年)を年齢別に比較してみました。

年齢20~29歳 30~39歳 40~49歳 50~59歳 60~69歳 70歳以上合計
ハイヤー・タクシー運転手 2042988682,1104,2963,12810,904
比率1.9%2.7%8.0%19.3%39.4%28.7%

※交通事故総合分析センターによる交通事故統計

この統計から60歳以上の事故が多いことが分かりますね。

とはいえ、長年のあいだ無事故の高齢ドライバーもいます。

高齢でドライバーを続けていくうえでは、身体機能の低下や事故のリスクがあることを理解したうえで、健康管理していく必要があります。

定年後にタクシードライバーという選択肢はあり?

結論からいうと、定年後にタクシードライバーへ転職することはありだと思います。

タクシードライバーは力仕事ではなく、歳をとっても続けられる仕事だからです。

実際に定年後もタクシードライバーを続けている方はいらっしゃいます。

定年後にタクシードライバーという選択肢はありだとは思いますが、いくつか注意すべきポイントがあるので、これからご説明します。

定年後タクシードライバーへ転職する場合に注意すべきポイント

定年後タクシードライバーへ転職する方が注意すべきポイントは2つあります。

  • タクシードライバーになるためには2種免許が必要
  • 事故のリスクがある


しょうた
しょうた

これからこの2つのポイントについて、解説していきます。

タクシードライバーになるためには2種免許が必要

タクシードライバーになるためには2種免許が必要です。

2種免許はタクシー会社が費用を負担してくれてとらせてくれる場合もあります。

ただし、若い人に限って2種免許取得に対するサポートをしているタクシー会社があるので、求人に応募するときに確認が必要です。

事故のリスクがある

タクシードライバーは、事故のリスクがある職業です。

タクシードライバーは公道をかりて営業する仕事である以上、事故のリスクを切り離すことはできません。

特に高齢になると、身体機能の衰えから事故のリスクが高くなると言われています。

定年後にタクシードライバーへの転職をお考えのかたは、事故のリスクがあることを理解したうえで、自身の身体の状態も考えて判断する必要があるでしょう。

定年後にタクシードライバーをやるメリット

定年後にタクシードライバーをやるメリットは、次の4つです。

  • 年齢や経験を問わないタクシー会社が多い
  • 年金をもらいながら働ける
  • 自分のペースで働ける
  • 人生経験を活かして働ける


しょうた
しょうた

これからこの4つのメリットについて、解説していきます。

年齢や経験を問わないタクシー会社が多い

タクシー会社が人を採用する際、年齢や経験を問わないことがほとんどです。

タクシー会社では、幅広い人材を確保するため採用の間口が広くとられています。

未経験でタクシードライバーが務まるのかと思われるかもしれませんが、未経験者への研修に力を入れているタクシー会社が多く、地理や業務上必要なスキルを身につけてから、一人乗りデビューです。

一般的には、60代から職を変えようとすると、年齢や経験を問われるため、転職の難易度が上がります。

タクシードライバーなら、年齢や経験を問われることがほとんどなく、60代からでもスタートしやすいですね。

年金をもらいながら働ける

タクシードライバーは、年金をもらいながらでも働けます。

タクシー会社によっては、勤務時間や勤務日数は希望がだしやすいことも。

年金をもらいながら働く際に注意したいことは、働きすぎると年金が減ってしまうことです。

そこで、年金額の基準をまとめてみました。

年齢給料と年金の合計(基準額)
60~64歳28万円
65歳以上47万円

厚生労働省が公開している年金制度改正法(令和2年法律第40号)が成立に基づいてます。


現行法では、65歳未満の方が、給料と年金の合計が28万円を越えると、年金が減額されてしまいます。

令和4年4月からは、65歳未満については減額条件が緩和され、給料と年金の合計が47万円までに変更されます。

今後は年金制度が改正されることで、年金をもらいながら働く人が、より生活しやすくなりそうですね。

自分のペースで働ける

タクシードライバーは自分のペースで働けるところが、魅力的です。

自分のペースで働ける理由は、下記のとおり。

  • 勤務時間や、勤務日数が選べる
  • 乗務中のペース配分を自分でできる



✔️ 勤務時間や勤務日数が選べる

タクシードライバーは、勤務形態によって働く時間帯や勤務日数が異なります。

一般的なサラリーマンだと、勤務時間や勤務日数がはじめから決まっていると思いますが、タクシードライバーは自分の生活スタイルに合わせて勤務形態を選べます。

タクシードライバーの勤務形態は、大きく分けて4つあります。

勤務形態勤務する時間帯月間の休日数
隔日勤務20時間程度月の半分以上が休み
昼勤朝から夕方まで6日ていど
夜勤夕方から朝まで6日ていど
昼夜勤昼勤と夜勤を交互に繰り返す6日ていど


詳しくはこちらの記事で解説しています。

>>タクシードライバーの勤務形態を現役ドライバーが徹底解説



✔️ 乗務中のペース配分がしやすい

タクシードライバーは、自分で走るコースを決めながら営業するため、ペース配分しやすいです。

乗務中に休憩したくなれば、自分の判断で休めます。流しや待機、無線配車どのように営業するかも、自分自身で決められる。

例えば、疲れ気味の日は休憩を多めにするということもドライバー自身の判断によりできるわけです。

一般的なサラリーマンだと、仕事量を自分で決めることは難しいですが、タクシードライバーなら自分のペースで働けます。



✔ 人生経験を活かして働ける

タクシードライバーは、人生経験を活かして働ける職業です。

なぜなら、タクシーには多種多様なお客さまが乗ってきて、お客さまによって対応方法が異なるからです。

高齢のドライバーの強みである人生経験は、タクシーでこそ活かせます。

実際にわたしが働いているタクシー会社では、60代のドライバーもいますが、中にはリピート客を抱えているドライバーもいます。

タクシードライバーは、ドライバーの人生経験が接客に繋がる奥深い仕事なのです。

まとめ

タクシードライバーの定年は、タクシー会社によって異なりますが、65歳での定年が多い傾向があります。

ただし、定年後も委託や契約で働き続けられる選択定年制が主流です。

定年後に働く限度としては、大手タクシー会社では75歳まで、中小タクシー会社では80歳代までが目安になります。

タクシー業界は年齢制限が緩く、年齢や経験を問わない求人がたくさんあります。

このため、定年後にタクシードライバーをやることも可能です。

定年後にタクシードライバーになる場合、気をつけるべきポイントは2つあります。

  • タクシードライバーになるためには2種免許が必要
  • 事故のリスクがある


転職で失敗するリスクを減らすためにも、この2つは押さえておきましょう。


定年後にタクシードライバーをやるメリットとしては、次の4つあります。

  • 年齢や経験を問わないタクシー会社が多い
  • 年金をもらいながら働ける
  • 自分のペースで働ける
  • 人生経験を活かして働ける


年齢を問わず働けるのがタクシードライバーの魅力です。


この記事を読んで、タクシードライバーへの転職に興味を持たれた方には、こちら記事が参考になります。

>>未経験からタクシードライバーへ転職する方法。現役ドライバーが解説

現役ドライバーであるわたしが、失敗しない転職方法を解説しています。

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