タクシー運転手のお仕事

【ドライバー目線】タクシーで無賃乗車がおきる理由とは?

タクシー業界へ転職を考えている人
タクシー業界へ転職を考えている人

「タクシードライバーになって、無賃乗車されないか心配です」
「どうして無賃乗車がおきるのか知りたい」
「無賃乗車されないためには、どんなことに気をつければいいの?」



本記事では、このようなお悩みを解決していきます。

✔️ この記事を読むと分かること

  • タクシーで無賃乗車が起きる理由
  • 無賃乗車されないために、必要なこと
  • 無賃乗車されたドライバーはどうなるか



✔️ この記事の信頼性

Twitterアカウント(@shota_thanks)

この記事を書いているわたしは、タクシー歴5年の現役ドライバーです。
この記事では、現役ドライバーであるわたしが、無賃乗車のメカニズムについて分かりやすく解説しています。


本記事では、無賃乗車を"タクシーに乗って料金を払わないこと"として定義します。
お金を払う意思のあるなし関係なく、無賃乗車として解説していきます。



結論からいうと、無賃乗車がおきる理由は、次のとおりです。

  • 料金を払う意思がない
  • お金がないのに乗ってしまう
  • お金がない認識がなく乗る
しょうた
しょうた

マスコミでよく取り上げられている無賃乗車は、一つめの「料金を払う意思がない」ケースで、いわゆる「乗り逃げ」ですね。

タクシードライバーを5年以上やっているわたしからすると、「乗り逃げ」よりも「お金がないのに乗ってしまう人」や「お金がない認識がなく乗る人」に会う確率のほうが高いと感じています。

これから本文のほうで、タクシーで無賃乗車がおきる理由について詳しく解説していきます。

タクシーで無賃乗車がおきる理由とは?

タクシーで無賃乗車がおきる理由は、大きく分けて3つあります。

  • 料金を払う意思がない
  • お金がないのに乗ってしまう
  • お金がない認識がなく乗る


しょうた
しょうた

これから、この3つについて解説していきましょう。

料金を払う意思がない

料金を払う意思がなくタクシーに乗るケースは、いわゆる「乗り逃げ」としてマスコミから報じられています。

世の中で無賃乗車と言えば、このイメージが強いかと。

わたし自身は5年間タクシードライバーをやっていて、乗り逃げにあったことは今までで一度もありません。

同じ会社では、一度だけ乗り逃げがあったことを聞いたことがあります。



乗り逃げにあうことは怖いですし、リスクがあることは否定できません。

しかしながら、実際にドライバーをやっているわたしからすると、次に挙げるケースのほうが起こりやすく警戒しています。

お金がないのに乗ってしまう

お金がないのにタクシーに乗ってくる人が稀にいます。

わたしが実際に経験したことをお話ししましょう。

深夜流していたら男性が乗ってきて、「お金を持っていないから家に着いたら払う」と言われたことがあります。

その方の自宅であるアパートに着くと、「部屋の鍵がなくて、中に入ることができない」と言われました。

なんとか部屋に入ろうと、インターホンを鳴らしたり、部屋の鍵を探している様子でしたが、時間がかかりそうなので、会社に相談することに…

会社の指示で、会社の銀行口座番号を渡して、後日振り込んで欲しいと伝え、車に戻りました。


3日後くらいに、振り込みがあったことが分かりましたが、このようなケースで振り込みがあることは珍しいと管理職は言っていました。

わたしと同じような、後日の振り込みで対応するケースでは、振り込みされないことがほとんどのようです。

お金がない認識がなく乗る

お金がない認識がなくタクシーに乗ってくる人は、対応に困ります。

お金がない認識がなくタクシーに乗る人とは、主に認知症の人です。

わたしが実際に経験したケースをお話ししましょう。

乗ってきたときは普通のご老人だと思いましたが、目的地を聞いても支離滅裂で分かりませんでした。

手帳を持っていて、自宅の住所が書いてあったため、その場所まで送ることに。

3分くらいで自宅に到着し、お支払いをお願いすると、手帳をパラパラと何度もめくりお金を探しています。

手帳の中にお金がある訳もなく、仕方なく警察に通報することに。

警察も相当対応に困っているようでしたが、息子さんの連絡先をつきとめ、お金を払いにきてもらうことができました。


わたしはこの他にも同じような認知症の人を乗せた経験があります。

見た目から認知症だとは判別できず、避けにくい無賃乗車のトラブルだと感じますね。

実際にタクシーの無賃乗車は多いのか?

無賃乗車はマスコミなどでよく取り上げられていますが、いちドライバーとしてはそこまで頻繁に起きることではないというのが実感です。

実際にわたしは、5年間タクシードライバーをやっていて無賃乗車にあったのは3回程度で、全て後から料金は回収できています。

ニュースでよく報じられているような、乗り逃げやタクシー強盗にあったことはありません。

わたしが経験した無賃乗車について

わたしはタクシードライバーとして働いてきた5年間で、無賃乗車にあったのは3回です。

その3回の内訳は、次のとおり。

内容回数料金の回収
認知症の老人がお金を持たないで乗ってくる2回後から家族が払ってくれた
お金を持っていないから、自宅に着いたら払うと言われる1回後日、会社の口座へ振り込んでくれた


3回とも料金は回収できていますが、対応などに30~60分くらいの時間がかかっています。

わたしの周りで無賃乗車が起きる頻度

同じグループ会社内では、年に3~5回くらいは乗り逃げの被害を耳にします。

グループ会社内で無賃乗車が起きると、通達で注意喚起されています。

コンビニに寄ると離れたまま戻ってこないケースや、自宅のマンションにお金を取りに行くといってそのまま戻ってこないケースなどがあるようです。

無賃乗車されると、ドライバーは多くの時間を失ううえに、金銭的にも損失が大きいため、乗務中は万全な対策が必要です。



無賃乗車されるとタクシードライバーはどうなるのかを、これから詳しく解説していきます。

無賃乗車されたタクシードライバーが受ける3つのダメージ

無賃乗車されたタクシードライバーは、3つの面で大きなダメージを受けます。

  • 時間を失うダメージ
  • 金銭的なダメージ
  • 精神的なダメージ

これから詳しく解説していきましょう。

時間を失うダメージ

タクシードライバーは、無賃乗車されると多くの時間を失ってしまうことに…

ここでは、乗り逃げされたときを例にご説明していきます。

乗り逃げされたとき、ドライバーが失う時間として大きいものは、下記のとおりです。

  • 実車で走っている時間
  • 乗り逃げに対応している時間
  • 警察の事情聴取での時間


タクシードライバーは歩合制なので、料金が回収できなければタダ働き同然です。

給料が付くわけでもなく、上記のように時間をひたすら失っていきます。



わたしの周りでは、何時間もかけてご案内した結果、乗り逃げされたドライバーがいます。

「料金を自宅で取ってくるから」と離れた犯人を待っている時間や、警察の事情聴取がとても長かったそうです。

営業所に戻るときの時間も含めると、10時間前後もただ失ったのではないかと思われます。



ケースにもよりますが、無賃乗車が起きるとこのようなことになりかねないことを、想定しておかなければなりませんね。

金銭的なダメージ

タクシードライバーが無賃乗車されて料金が回収できなければ、金銭的なダメージを受けます。

無賃乗車されたとき、売上の処理は次の2つのパターンに分かれるかと。

  • 売上として計上しない
  • ドライバーが売上を負担して計上する



一つめの方法は、無賃乗車された運行を売上に計上しない方法です。

売上として計上しなければ、直接的にはドライバーの金銭的負担はありません。

ただ、その運行自体がチャラになるということは、その運行に使った時間が無駄になってしまいますね。

失った時間で、他の営業ができたことを考えると、間接的に金銭的ダメージがあるといえるでしょう。



二つめの方法は、無賃乗車された運行の売上をドライバーが負担して、計上する方法です。

売上は下がりませんが、ドライバーの自腹で売上として計上するため、金銭的なダメージを受けることに…

運行が長距離であるほど料金があがり、ドライバーの金銭的な負担はより大きくなっていきます。

精神的なダメージ

無賃乗車されたタクシードライバーの精神的なダメージは大きいです。

売上げを失ったうえに、対応に時間がとられることは精神的ダメージに繋がるからですね。

直ぐに気持ちを切り替えられるドライバーならまだいいですが、無賃乗車されたことを引きずり続けるドライバーもいることでしょう。



※関連記事

>>「タクシー運転手はやめとけ」と言われる理由とは?現役ドライバーが解説

タクシードライバーが無賃乗車の被害にあわないために必要なこと

タクシードライバーが無賃乗車の被害にあわないために必要なことは、2つあります。

  • 乗車時に目を合わせて挨拶する
  • 長距離利用のときは、事前に支払できることを確認する


無賃乗車をする人かどうかを乗車時に判断することは、非常に難しいことです。

ですが、上記の2つを行うことで、無賃乗車被害にあうリスクを下げれるはず。

これから、詳しく解説していきましょう。

乗車時に目を合わせて挨拶する

お客さまが乗車時に、目を合わせて「ご乗車ありがとうございます」と挨拶しましょう。

この方法は、わたしが入社して間もないころ、研修センターで教わりました。

目を合わせることで、「このドライバーは自分を見ている」「隙がなさそう」という印象を相手に与えます。

何か悪いことをしようと思って乗ってきたとしても「このタクシーはやめておこう」と思わせることができるのですね。

反対に、下を見てボソボソと話しているようなドライバーは、犯罪者からすると「隙があるドライバー」というよう認識になり、そこに付け込まれる可能性があるでしょう。

目を見て笑顔で挨拶する。接客言葉をきちんと言っていると、「隙がない」と相手に思わせるため、犯罪にあうリスクを下げることができます。

わたしは以前アパレルショップで働いていましたが、小売店でも防犯対策として積極的な挨拶が推奨されています。

長距離利用のときは、事前に支払ができることを確認する

長距離利用のお客さまが乗られたときには、出発前に支払が確実にできることを確認することが必要です。

今日距離利用の場合は、お客さまが現金で支払うのかカードで支払うのかを確認しましょう。

タクシーチケットで払うと言われた場合は、利用可能なタクシーチケットか、期限切れになっていないか、限度額がないかを確認します。

まれに、今はお金を持っていないから着いた先で家族が料金を払うと言われるケースがあります。

このようなときは、お客さまの身分証を見せてもらって、ご家族に電話で確認してから出発したほうが安心ですね。

目的地に着く前に支払方法を確認することはお客さまに失礼じゃないのかと思うかもしれませんが、タクシーはメーターが回ってしまってからでは取返しがつきません。

自分の営業を守るためにも、長距離利用のときは支払ができることを確認してから出発することをおすすめします。

まとめ

タクシードライバーが無賃乗車される理由は、大きく分けて3つあります。

  • 料金を払う意思がない
  • お金がないのに乗ってしまう
  • お金がない認識がなく乗る


マスコミなどでは、料金を払う意思がなく乗ってくるいわゆる「乗り逃げ」や「タクシー強盗」などが報じられることが多いです。

しかしながら、お金をもっていない認知症の老人や、事情があってお金がない人がタクシーに乗ってくるケースも実際には多くあります。



タクシーの無賃乗車は、ニュースで取り上げられることが多く、世の中では無賃乗車が頻繁におきているイメージがあるかもしれません。

しかしながら、いちドライバーとしてはそこまで頻繁に起きることではないと感じています。

実際にわたしがタクシードライバーを5年間やってきたなかで、無賃乗車にあったのは3回です。

3回無賃乗車にあっていますが、3回とも料金は回収できています。



わたしの周りでは、長距離の利用で乗り逃げにあったドライバーもいます。

乗り逃げで料金が回収できないとタクシードライバーは、金銭的にも精神的にもダメージは大きいようです。


そうならないためにも、普段から無賃乗車に対して気をつけておかなければなりません。

わたしが実際に行っている、無賃乗車被害にあわないための対策は、つぎの2つです。

  • 乗車時に目を合わせて挨拶する
  • 長距離利用のときは、事前に支払できることを確認する


無賃乗車をする人がどうかを乗ってくる段階で判断することは難しく、100%被害を防ぐことはできませんが、リスクは減るはずです。

タクシードライバーを楽しく続けるためにも、防犯の意識は必要ですね。

最後までご覧いただき、ありがとうございます。


これからタクシードライバーへの転職をお考えのかたは、こちらの記事が参考になります。

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