
(この記事は2020.11.29に公開されました。)

「女性の転職先としてタクシーはありなの?」
「女性のタクシードライバーをよく見かける
けど、どんな感じで働いているのかな?」
目次
この記事を読むと分かること
- 女性にタクシーへの転職がオススメな理由が分かる。
- 女性タクシードライバーのメリットとデメリットが分かる。
この記事の信頼性

わたしはタクシーに転職して5年目の現役ドライバーです。わたしが所属するタクシー会社では、女性ドライバーがたくさん在籍しています。わたしは男性ですが、これまで5年間の自身の経験や、いろんな女性ドライバーに聞いた話しにもとづき、女性にタクシーへの転職がオススメな理由についてお伝えしたいと思います。
女性にタクシーへの転職がオススメな理由

女性にタクシーへの転職がオススメな理由は、タクシーは女性や男性関係なく稼ぐことができるうえ、さいきんは女性が活躍できる仕事が増えてきていることです。
タクシーで稼ぐという点においては、女性でも男性でも関係なく、営業チャンスは平等にあります。
近年は、陣痛タクシーや介護タクシーといった新しいタクシーサービスが増えてきており、こういった分野で女性ドライバーが活躍しています。
陣痛タクシーや介護タクシーでは、女性ならではの細かい気配りが、お客さまに喜ばれているようですね。
タクシードライバーの仕事内容

タクシードライバーの仕事は、お客さまを目的地まで送りするのが仕事です。
タクシー送迎では、流しのタクシーに手を上げて乗ってこられるお客さまや、予約をして乗られるお客さま、待機のタクシーの乗られるお客さまがいるっしゃいますね。
また、さいきんではこれらタクシー送迎の仕事は、お客さまのさまざまなニーズに応えるべく、介護タクシーや陣痛タクシー、おつかいタクシーといった新しいサービスが登場しています。
タクシーといえば、駅で暇そうに待機している高齢の男性ドライバーのイメージが強いかもしれませんが、最近では20~30代の若い男女を積極的に採用しているタクシー会社が増えてきています。
わたしが所属しているタクシー会社も、そのような若い男女を積極的に採用している会社のなかの一つですね。
コロナ以降、旅客事業はお客さまが減っていますが、タクシー会社によっては、従来の送迎タクシーから枠を広げておつかいタクシーやデリバリーサービスといった新しいタクシーができるサービスに参入していくことで新しいニーズを取り込もうとしています。
新しいニーズに応える、新しいサービスに取り組める人材として、柔軟さを持った若い世代や女性が注目されているわけです。
タクシードライバーの給料
タクシーの給料はきほんてきには歩合制です。
売上に応じた給料がもらえ、完全歩合制と一部歩合制があります。
- 完全歩合制の給料=月間の売上×歩合率
- 一部歩合制の給料=保証給+(月間の売上×歩合率)
完全歩合制の例を説明します。
月間の売上:70万円、歩合率:50%の場合
月給:70万円×50%=35万円
完全歩合制は、売上げが多いほど給料が増えることがメリットですね。逆に売上が少ない月は給料がそのぶん減ってしまうことがデメリットかと。

一部歩合制の例も説明しますね。
月間の売上:70万円、保証給:18万円、歩合率:30%の場合
月給:14万円(保証給)+70万円(売上)×30%(歩合率)=35万円
一部歩合制は、売上げが上がれば給料が増えますし、売上が悪い月でも最低限の給料が保証されているのがメリットです。いまようにお客さまが減っている期間には、とてもありがたい給料制度ですね。

タクシードライバーの勤務形態
正社員のタクシードライバーの勤務形態は、つぎの種類があります。
- 昼勤→早朝から夕方までの勤務
- 夜勤→夕方から早朝までの勤務
- 昼夜勤→昼勤と夜勤が週ごとに入れ替わる勤務
- 隔日勤務→一回の勤務が20時間くらいで、勤務した次の日は休み
最近では、ドライバーをアルバイト雇用するタクシー会社もあります。
正社員だとどうしても働く時間が10時間いじょうになってしまうため、家事をやりながら仕事をしたい女性には難しいですが、アルバイトなら短い時間の勤務も可能です。
わたしが所属するタクシー会社では、アルバイトの女性ドライバーが何人か在籍していますが、一日の勤務時間が5~6時間のかたもいます。アルバイトの場合の給料は、時給換算のため売上げを気にする必要もありませんよ。
タクシー会社によってアルバイトを雇用している会社もあるので、アルバイトで働きたいかたは応募するさいに確認してみてくださいね。
女性がタクシーに転職するメリット

ではこれから、女性がタクシーに転職するときのメリットについてご説明していきます。
- 働く時間や曜日が選べる
- 人間関係で悩むことが少ない
- 研修制度が整っていて、未経験の女性でも始めやすい
- 女性ドライバーの活躍の場が増えてきている
働く時間や曜日が選べる
プライベートも充実させたい女性や、家事や子育てと仕事を両立させたい女性にとって、タクシーは働く時間や曜日が選べるため、たいへん働きやすい環境だといえます。
たとえばシフト制の飲食店のばあい、曜日や時間帯によっての必要人数が決まっているため、働きたい時間帯に出勤できなかったり、休みたい日に人が足りたいからといって休めないことが多いかと。
タクシーであればそのような悩みから解放されます。タクシーはきほん一人で乗務するため、他の人との兼ね合いが関係ありません。
出勤時間については、ある程度のくくりはありますが、例えばわたしが所属するタクシー会社の例で説明すると、出勤時間は6~7時半のあいだで自分がでたい時間に出勤することができます。
女性で子供がいるドライバーは、朝弁当を作って子供を見送ってからの出勤になるため、9時すぎに出勤しているかたもいらっしゃいますね。
タクシー会社によって違いはあるかもしれませんが、女性を積極的に採用しているタクシー会社ほど、勤務時間の相談はしやすいでしょう。
会社に戻ってくる時間については、正社員のばあいは、昼勤や夜勤の場合は出庫してから10~12時間後くらいで会社へ戻ってきます。
タクシードライバーは歩合制なので、売上げさえできれば戻ってこれますし、売上げができていなくても用事や体調が悪いときは、会社へそのことを報告して、戻ってくることができます。
売上ができていなくて戻った場合、給料が下がってはしまいますが、タクシーは自己管理です。
人間関係で悩むことが少ない
わたしはタクシーに転職するまえは、アパレルの販売員をやっていたため周りには女性のスタッフが多かったですが、女性がかかえる職場の悩みとして人間関係が大きいなと感じていました。
タクシードライバーは会社から出てしまえば、乗務中はお客さまをお乗せしている時間いがいは、ひとりです。
他の営業社員と関わりがあるのは、営業所にいるときくらいですね。
しごと上のことで他の営業社員とぶつかるようなことは、ほとんどないでしょう。
研修制度が整っていて、未経験の女性でも始めやすい
タクシーは男女とわず、未経験からはじめる人がほとんどです。げんにわたしもそうでした。
タクシー会社では、入社してから一人で乗るまでにみっちりと研修を行うタクシー会社がほとんどです。
タクシードライバーの仕事は、お客さまの命をお預かりする仕事なので、一歩間違えば事故などトラブルにあうリスクがあります。
事故や苦情は、タクシー会社にとってはたいへんな痛手となるため、新人研修をしっかりと行い、安全運転や地理、接遇マナーを教育することは理にかなっています。
未経験の人がタクシー会社に入社してから一人で乗り始めるまでの流れを簡単に説明しますね。
- 自動車学校で二種免許取得(最短10日間)
- 会社の研修機関での研修(10日~14日間) ※会社により異なる
- タクシー協会での研修(最短4日間)
- 配属された営業所での横乗り研修(1~5日間) ※会社により異なる
地理については覚えることができるか心配する人が多いですが、研修期間中にすべてを覚えることは難しいですね。地理が覚えられずにひとりで乗り始めても、ナビがあったりお客さまから教えて頂けるので、あまり心配しなくても大丈夫です。
わたしも研修期間中に覚えることができたのは全体の3割くらいで、あとの7割はひとりで乗りながら覚えました。お客さまから教えていただいた道は、その思い出もセットに記憶にのこるため忘れられないものです。
このようにタクシーは研修制度が整っているため、未経験の女性でも転職しやすい職種だということが言えますね。
女性ドライバーの活躍の場が増えてきている
ここでは、わたしが所属するタクシー会社で実際に女性が活躍している業務をご紹介します。
- 介護タクシー
- 高齢者の病院送迎
- ハイクラスタクシー
- 観光タクシー
- 内勤
介護タクシー
介護タクシーとは介護の資格を持っているドライバーが、ご自宅から病院や介護施設などへの送り迎えをする仕事です。
お客さまを送り迎えするという意味では通常のタクシー送迎とおなじですが、乗り降りのさいに、車イスのお手伝いや介助が必要になるため、介護の資格が必要になります。
もともと介護資格を持ちながら介護系の仕事をしていた人が、タクシーに転職してこの介護タクシー業務をやられていることが多いですね。
高齢者の病院送迎
高齢者の病院送迎は、介護の資格をもっていなくてもできます。通常のタクシー業務です。
ご自宅から病院まで行かれるご高齢のお客さまが予約をして乗車されますが、私自身もこういった業務をよくやっています。
この業務は男女とわずできますが、ご高齢のお客さまにとって女性のドライバーはとくに安心するかと。
わたしが所属するタクシー会社でも、高齢者を病院へお送りする仕事をやりたいといって入社してきた方が多いですね。
ハイクラスタクシー
ハイクラスタクシーとは、車両に広告が貼られていない真っ黒なタクシーです。
ハイクラスタクシーは、法人の役員や高級料亭の顧客が乗られることも多く、ワンランク上のサービスや運転が求められます。
このためハイクラスタクシーに乗るには、あるていどの経験年数が必要だったり、事故や苦情がないなど、会社によって条件が定められています。
わたしもげんざいこのハイクラスタクシーに乗っていますが、女性でハイクラスタクシーに乗っているかたも沢山いますね。
女性でタクシードライバーとしてステップアップしていきたい方は、このハイクラスタクシーを目指してみるのもオススメですよ。
観光タクシー
観光タクシーとは、観光のお客さまをお乗せして観光地をルートでご案内する業務です。
観光タクシーはタクシー会社によってやっている会社とそうでない会社があります。
観光タクシーの乗務員になるためには、文化や外国語の研修を受けることや観光の認定資格を取得することが必要です。
観光タクシーの乗務員には、より高い運転技術やコミュニケーションスキルがもとめられますが、観光のお客さまをおもてなしするやりがいがある仕事だと思います。
内勤
内勤とはタクシードライバーを営業所でサポートする仕事です。
わたしもいぜんこの内勤をやっていたことがあります。営業所では運行管理者の資格をもった管理職がいますが、管理職の数が足りていない営業所ではドライバーが時間や曜日を区切って内勤のサポートをしていることがあります。
この内勤ができるかどうかは、営業所の事情によるところが大きいですが、もしもこのような業務に興味があるかたは、チャンスがあればやってみるのもありかと。
タクシードライバーをやりながら内勤を経験したのち、管理職へあがってく人もいますし、アルバイトの女性でこの内勤をやっている人もいます。
内勤のおもな仕事内容は次のとおりです。
- 電話対応
- 駐車場整理
- 営業社員への乗務員証の受け渡し
- 営業所の清掃
- 配車など
女性がタクシーに転職するデメリット

ではここからは、女性がタクシーに転職するデメリットをお伝えします。
これからタクシーへの転職をしようかどうか考えている方は、デメリットを知った上でタクシーに転職しないと続かないと思うので、良かったら参考にしてみてくださいね。
- タクシーは働く時間が長い
- 女性ドライバーが対応に困るお客さまがいる
- 女性ドライバーは休憩場所を選ぶ必要がある
- 女性ドライバーは美容に気をつける必要がある
- 女性ドライバーは美容に気をつける必要がある
タクシーは働く時間が長い
まえのタクシードライバーの勤務形態の項目で、勤務時間については説明させていただきましたが、簡単におさらいしましょう。
- 昼勤、夜勤、昼夜勤→10~12時間くらいの勤務
- 隔日勤務→20時間くらいの勤務
確かにタクシードライバーの勤務時間は、他の職業と比べると長いですね。
実際にわたしも感じていますが、正社員としてタクシーの売上げの最低額(昼勤で15000円ていど)をやるためには、10時間くらいの乗務が必要。
タクシーは意外と体力がいるため、女性のドライバーは適度に休憩をとるなどする必要があります。
アルバイトであれば、勤務時間を相談できて時間はぐっと短くなりますよ。
女性ドライバーが対応に困るお客さまがいる
タクシーは乗ってくるお客さまを選べないため、ときには対応に困るようなお客さまもいます。
対応が困るお客さまにあたることは、わたしのこれまでの経験ではめったにないことですが、ある程度経験が長いドライバーだとそういった経験は誰でもあるでしょう。
わたしがこれまでに対応に困ったお客さまの経験は、認知症の高齢者が乗ってきて、行先が分からずお金も持っていなかったことが。
この時は、110番で警察に来てもらい、警察からご家族に連絡をしてもらい、息子さんに乗車料金を頂くことができました。
女性ドライバーからよく聞くのは、お客さまから食事に誘われて困ったという話ですね。
タクシードライバーをしていて、対応に困るお客さまに出会う多くはありませんが、いつかはあることかと。心の準備をしておく必要はあります。
ほとんどの場合、営業所に戻ったときに同僚のドライバーに「きょうはこんなおきゃくさんが乗ってきた」というように愚痴を言って終わることなので、そこまで心配する必要はないかもしれませんが。
女性ドライバーは休憩場所を選ぶ必要がある
男性のタクシードライバーだと、トイレに行きたくなったときに公園の公衆トイレでようをたすことができますが、女性だとなかなかそうはいきません。
また夜勤の場合は、人通りが少ない場所に車を停めて休憩するということも、女性はとくに心配かと。
わたしと同じ営業所の女性ドライバーはコンビニで休憩をとっていると言っていました。
ファミリーレストランなどを使ってもいいですが、休憩のたびに使っていてはお金がかかり過ぎてしまうため、コンビニを使っているそうです。
女性ドライバーは美容に気をつける必要がある
タクシーは勤務時間が長く、食生活など意識しないと乱れがちなため、女性ドライバーにとって美容は気をつかうところだと思います。
女性ドライバーが気をつけたい美容にかんするポイントは?
- 肌荒れ
- 肥満
- 日焼け
肌荒れ
タクシードライバーは勤務時間が長く疲れやすかったり、夜勤で生活リズムが崩れたりと、肌荒れしやすい環境です。
普段から睡眠をしっかりととることや、バランスのよい食生活を心がけましょう。
肥満
タクシードライバーが肥満になりやすい要因は3つあります。
- 車に乗る時間が長く運動不足になりやすい。
- ストレスによる食べすぎ。
- いつでもコンビニで買い食いができる。
日焼け
タクシードライバーは車の中のにいるとはいえ、一日中外での仕事なため車のガラスを透して紫外線をうけます。
予約のお客さまを車の外に立っておまちすることもあるため、とくに夏場は紫外線がきになるところですね。
わたしは男性ですが、夏場はUVクリームを塗って出勤しています。
まとめ

タクシーは女性や男性関係なく働くことができます。これからのタクシー会社は従来のタクシー送迎以外にも、介護やデリバリーなど業務範囲を広げていかなければ生き残っていくことが難しくなってきています。
タクシー会社が業務範囲を広げていくために必要な人材として、女性ドライバーが注目されています。
とはいえ、タクシードライバーをやるかどうかを決めるのはあなたです。女性がタクシードライバーをやるメリットとデメリットを天秤にかけて、十分に検討してから転職を決めてください。
女性がタクシー転職を成功させるためには?

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